2024/03/18
副市長×女性リーダースペシャル対談Vol.4。家庭も仕事もどちらも手に入れられる時代 チャンスを掴んで自分のポジションを確立してください。
これから管理職以上をめざしていく女性社員・女性職員に、「キャリアを考えるきっかけ」や「キャリアアップのモチベーションを上げる機会」をつくりたいと、名古屋市副市長の杉野みどりが、第一線で活躍する女性幹部と対談。今回は、西日本電信電話株式会社 岐阜支店長の児玉美奈子さんと、チャンスの掴み方や管理職に求められることなどについて語り合いました。
(プロフィール)
西日本電信電話株式会社 岐阜支店長
児玉美奈子さん
愛知県名古屋市生まれ。NTT入社以来、サービス開発、ダイバーシティ推進、法人営業に携わり、2020年から現職。
名古屋市副市長
杉野みどり
岐阜県岐阜市生まれ。名古屋市役所入庁以来、区役所、都市計画、高齢者福祉、児童福祉に携わり、2021年、副市長に就任。
ロールモデルとなる女性管理者の姿を見て、
自然体でキャリアアップを志向できる環境を作っていくことが大切です。
(ーは杉野が発言)
ー児玉さんは名古屋出身ということですが、全国各地に転勤されています。外から見て、この地域の女性たちがどう見えるか、私たちがわからないところについてお聞きできるととてもありがたいですが、あらためて、名古屋の女性の働き方について感じることがあれば教えてください。
私はNTTグループに30年ほど勤めていますが、そのうち20年弱ぐらいは東京勤務です。東海地方は住みやすさは100点満点ですが、働き方についてはまだまだ伸びしろがあると思います。東京は、いろいろな会合に出ても普通に女性が参加していますが、名古屋を含め東海地方は、何十人いても女性は1人ということが、令和のこの時代でもあります。東京と比較するとと、東京の方がジェンダーギャップを意識することは少ないですね。この地域はまだ改善点があると感じています。とはいえ女性リーダーも増えてきているので、そういう方々が後輩を育てていくことが大事だと思います。
ー児玉さんは元々、キャリア志向がありましたか?
NTTグループはたくさんの事業所があるので、名古屋で一生働けるのではないか…というのが入社動機です。他に、子どもを産んでも続けられる、福利厚生が整っているというのもポイントでした。定年退職まで続けたいというぐらいの気持ちだったので、キャリア志向は全くありませんでした。
ー環境によってキャリアの方向に進んでいったということですね。キャリアを意識したターニングポイントを教えてください。
入社後約3年間、浜松で営業を経験した後、東京本社に転勤になりました。当時、ほとんどが男性という職場にも関わらず、会社の中でも珍しく、女性の部長と課長が同じフロアにいたことが大きかったと思います。
ーやはり、そういったことが大事ですよね。若い頃に、女性の管理職の方が男性社会の中でしっかり仕事をこなしている姿を見ていらっしゃったことで、自分が管理者になるのも違和感がなかったということでしょうか?
はい。私の原体験としていろいろなところでお話をさせていただいています。女性管理者はポストが決まってしまいがちです。例えば、コールセンターのマネージャーなど、女性の多い職場で女性を配置した方がいいよねというのも確かにそれはそれでありますが、しかし、全員男性だったら、そこに女性を1人でも入れるということをしていかないと、変わっていかないよねと。私自身はキャリアを意識したというよりは、20代のその光景が私の中にあったので、すんなり入れた気がしています。
ー名古屋市には係長登用に試験がありますが、これを受験しない人が多くなってきています。まず、係長にならないとそれ以上の役職に就けません。今、試験を受けなくても登用できるよう間口を広げようとしています。児玉さんのお話を聞いて、ロールモデルとなる部長や課長の姿を見て「自分もいずれはああなりたい」と、自然に受けられる環境を作っていくことが大事だと思いました。
社内の女性社員向けの育成研修でパネリストとして登壇した時に、「私たちも普通に失敗してきたし、みなさんと同じ経験をしていますよ」と私や他部署のリーダーが話したら、「同じ人間だということを知って安心しました」と言われたことがありました(笑)。副市長が言われるように、やはり身近に参考になる人がいないと「特別に選ばれた人だから違う」と受け取られるのかもしれません。
ー確かにそうですね。私の場合も特別な道があったわけではなく、たまたま巡ってきた機会だと思っていますが、職員からは高い壁があるように思われていると感じることがあります。
誰にでもチャンスはあるので、「課長になることも特別じゃないよ」と伝えていきたいですね。
ー市役所の方もだんだんそういう壁が低くなっていけばいいなと思います。自分の力以上のものを出さないといけないって思うかもしれないけれども、そのポジションに就くとそこから得られる情報やネットワークも増えますし、上司がいる中で、自分が役割を果たしていけばよいので、すごい気を張ってチャレンジしなきゃいけない、とまで身構える必要はなくて、目の前のものを一つずつクリアしていけばいいと。
年上の男性部下への接し方がわからなかった日々…。
チームで成果を上げていこうとマインドチェンジしました。
ー児玉さんは、目の前に与えられたものを一つひとつ積み重ねていった結果が管理職だったのだと思いますが、そこにハードルは何かありましたか。
一番自分でハードルがあったと感じたのは、やはり、30歳台後半で課長になった時の、年上の男性部下を持つというシチュエーションでした。年下の女性の上司は嫌だろうなと意識過剰に捉えてしまい、接し方がわからなくて悩んでいました。
ある方に、家族に言えないって言われました。「自分より偉い人が年下の女性」っていうのは。冗談めかしていましたが、ちょっとショックでしたね。その人に対して怒りを覚えたとか、失礼なというわけではなくて、この人は私が男性だったら家族に言えたのに、私が女性だから、家族に秘密を持たなければいけないというのが申し訳なくなってしまって。女性はサポートして、男性が会社を回す、みたいな風潮の中で、自分の上司が女性だというのは、それは言いにくいかもしれないと納得はしましたが、当時は、そういうコメントで、私自身の立ち居振る舞いについて結構悩んでいました。どうやってお付き合いしたら、この人は、会社で嫌な思いをせず、楽しく成果を上げられるのかと。
ーそれをどうやって乗り越えたのでしょうか?
私も最初は、管理職として知識が豊富で、強い決断力をもって部下を引っ張るような「カリスマリーダーになる!」という勢いでしたが、自分の性格上、それは無理でした(笑)。優秀な部下や私より経験が長い方がいるので、その方々に負けているのが悔しいとか、そう思うのではなく、自分よりできる人がいてラッキーだと、そこはその人たちに任せ、チームで成果を上げていこうとマインドチェンジしました。課長や部長や支店長はあくまでも役割で、必ずしも人間的により優れているというわけではありません。ただ、支店長という肩書きがあれば、例えば本社に対して直接要望を出せるなどの役割が果たせるので、役割分担だと思ったら楽になりました。
ー管理職になると「成果を出さなくてはいけない」と肩に力が入る部分もありますね。私も未だに「十分に役割を果たせているのかな」、「どんな役割を期待されているのかな」と思うことや、自分の能力を超えてやらなければいけない場面ももちろんあって、「うまくできたな」「よくできなかったな」の繰り返しです(笑)。
先ほど「任せている」と言いましたが、もう少し踏み込んでおけば良かったと思うことや、間合いを間違うこともまだまだあります。そういう意味では、男性も女性も変わらないですよね。
ーそんな中で、管理職としてこれだけはというように心がけていたことはありますか。
管理職はやはり、仕掛けづくりが大事だと思います。先ほどもチームでと、お話しましたが、例えば、社員の皆さんが会社に来て、今日はあれがやりたい、これをしたいと、楽しく働けるような職場にしていきたいですし、メンバーの一人一人が、昨年よりもこれができるようになった、これを成し遂げたから一歩階段を上がったといったように、成長を感じられる、そういった雰囲気づくりは、どの部署でも同じなので、心がけています。
ー児玉さんの今の岐阜支店長のポストには、どれくらいの方が部下にいますか。
岐阜県全体を管轄しておりまして、営業、設備、企画総務の大きく3つありますが、全部で大体600名強くらいです。
ーすごいですね。それだけ多いと大変ではないですか。
600名は多いように感じますが、NTT西日本は30の支店があり、その支店長の仲間がいますので、皆さんにマネジメント等を相談できるので、大変心強いです。
ー相談し合ったり、情報交換し合ったりということは大切ですよね。大変心強いと思います。
ポジショニングとして女性が活躍する場面は、後輩や部下の方も含めて増えてきていますか。
女性活躍はNTTグループ全体で進めていて、新しく課長に任用するときは女性3割を目標にしています。実績も徐々に追いついてきています。そのため女性が活躍する場面というのは、増えています。
ー新しく課長に任用する時に3割が女性ということは、その対象となる裾野が十分に育っているということでしょうか。
そうですね、育てるべく色々な施策を行っております。女性のネットワーキングの環境づくりや、冒頭で福利厚生の話をしましたが、いわゆるM字カーブのない会社ですので、基本は皆、育児休職を取って復帰します。そういう社風なので、どの年代においても女性が活躍しています。しかし、管理職になりたいと答える比率は男性に比べて低いです。この女性社員たちを、いかに管理職をめざす方向に促すか、意識を持たせるかは大きな課題です。
ーその大きな課題に対して、どういった工夫をされているのかぜひお聞きしたいです。
支店長は30人いるのですが、5人が女性です。毎年1人ずつ増えています。このまま1人ずつ増やして欲しいと社長に言っています。また、本社の担当部長といったところに女性を配置して、「女性リーダーがいる」ということを、会社として発信しています。
ー公務員もM字カーブはあまりなく仕事は辞めないのですが、役職に就くとなると遠慮したいという人が多く、能力はあってできるにも関わらず、その上をめざしていくという意欲を喚起できないでおりますが、そういった悩みは同じでしょうか。
同じ悩みを抱えており、冗談でも「課長なんて、なるものじゃない」と言ってはいけないと、伝えています。私たちが魅力的にならないと、「あんな素敵な管理職になりたいな」と思ってもらわないと、誰もついてきませんよと。
ーそうですね。管理職がくたびれ果てた顔をしているとやはり難しいと思いますね。
管理職に憧れとか、ああなりたいとか思ってもらいたいのですが、一方で「特別に選ばれた人だから違う」と思われてもいけない。そのバランスが非常に難しい。ちょっと素敵なポジションだから、みんなもやってみようという、素敵な上司に皆でなりましょうというような話を本社とも話しています。みんなでそうやって変わろうって。
ーそういった中で、少しずつ管理職をめざす女性も増えてきたということですか。
増えてますね。あと、嬉しいなと思うことは、女性の比率3割をめざすという数字もあるので、中には説得されて仕方なくなる人もいるのですが、そういった方に、管理職になってどうだった?と聞くと、「楽しい」って言ってくれます。そのことをもっと、まわりに言って欲しいですね。
ー管理職になって一番良かったと思うことについてお聞かせください。
まず、情報が集まる量が違いますね。社内だけではなく社外の付き合いもバリエーションが広がるし、企業のトップとお会いできるので、仕事をする上でも大変有利だと思います。もうひとつ、意思決定者に近いのはフラストレーションが少なくていいですね。今は経営幹部にメールができる立場なので、気になったことがあれば直接聞くことができますし、私が提案したことが却下されたとしても、それは私のせいだと納得できます。「責任はあるけれど、担当者の頃とはフラストレーションが全く違うので、皆さんも意思決定者に近い方がいいよ」と話しています。
ーその分プレッシャーも大きくないですか。
プレッシャーがあった時は、人に頼みます。ポジションがあると、アドバイスや力を貸してくれる方で、この方だと思える適切な方に頼みやすくなります。そうすると成果につながりやすくなりますので、色々なトラブルや困難を迎えたときも、最終責任者というプレッシャーはありますが、その乗り越え方もバリエーションが増えますし、手の内も増えるのでカードもいっぱい切ることができる。だから、そういう意味ではやりやすいなと思っています。
ー成果につながると「やったー」という達成感を感じますね。
プレッシャーも大きいですが、成果も大きいので、自分が感じる喜びや楽しみも大きくなりますね。
家庭か会社かと割り切る必要はありません!
会社で得た知識を家庭でうまく生かして欲しい。
ー人との繋がりが広がるのはすごく大きいですね。私も今回、副市長という立場であったからこそこうして児玉さんと出会えたことがとても嬉しく、役得だと思っています(笑)。管理職をめざしている女性にアドバイスはありますか。
私の部署にいる課長が2人の子育てをしています。その方が言うには、管理職になったことで一番感じるメリットは、会社というものがよくわかったこと。管理職なので、どうすれば会社の中で人が動くのか、ということがよくわかる。そのことが子育てにとても活きているとのことです。
ー素晴らしいですね。
会社の仕組み、チームを率いることの大切さ、そういったことを知らないで子育てするのと、知って子育てするのでは違うので、管理職になってよかったと言っていましたね。
ー知らないでするのと知らずにするのではやっぱり違うと思いますよね。
すごく説得力があるなと思いました。他にも、ちょっと面白い友人は、その方には高校生のお子さんがいるのですが、お子さんが進路に悩んでいた時に、管理職として組織目標を示して部下たちと課題に対する解決策を、ポストイットで出し合う手法を用いてアドバイスしたら、お子さんから「よくわかった」と言ってもらえたという話もあります。
ー子育ての見本のようですね。
会社で身に付けた技術は家でも役に立つということです。
ープレゼンテーションの能力とか、家庭でも必要ですからね。
そういう意味では家庭か会社かと割り切る必要もないので、会社で得た知識を家庭でうまく生かしていけると家庭も生活も楽しくなります。
ーそのご友人の方は仕事をしても、とてもできる人ですね。家庭でも伝達能力があるとは素晴らしいです。
やはり女性が働くためには、パートナーと2人で家事や子育てをシェアしていかなければいけないと思います。女性だけが頑張っても潰れてしまうから、男性社員には家庭でのポジションをしっかり確立して欲しいと伝えていきたいです。
ー男性も家庭の中での活躍の場をつくっていかないと、家庭の中で寂しいポジショニングになっていきますからね(笑)。女性が家庭に比重を置かざるを得ないような状況ではなく、それぞれがバランスを取って仕事ができるように、夫や妻、父や母としてのポジショニングをきちんと取るというのがこれからの社会だと思います。
本当におっしゃる通りだと思います。しかし、まだ時代が変わっていないなと思うのは、若手社員からも「家庭か、仕事か」の選択をしているように感じられ時があります。家庭も仕事もどちらも手に入れられる時代なのに、「家庭を取りたいので、管理者になりたくありません」というような思考になってしまう方がまだまだ多い。でもそうじゃない。時代は変わってきていて、家庭も仕事も両方とも自分のポジションを確立できる。そういった世の中になっている、と伝えても、なかなか響かない。まだまだ、皆さん一歩踏み出せていない、というような印象を受けます。男性がしっかりと家庭で活躍できるようにしていきたいですね。
DX(デジタルトランスフォーメーション)化による仕事のやり方の変革とマインドの変革
この2つをしっかりやれば、みんなハッピーになれます。
ー男性の育児休暇制度も整っていますか?
今はうるさいほど育児休暇を取るように言っています(笑)。子どもが産まれたと聞くと「いつ取るの?」って。期間は1週間から1カ月程が主流ですが、まず取ることが大事ですから。取得率はかなり上がっています。
やはり社会を変えていかなくてはいけないですね。今は営業がお客様に「育児休暇で休みます」と言っても、「代わりになる人がしっかりやってくれればいいから」と温かい言葉がいただけるので、社員にとっても休みやすい世の中になってきたなと思います。
ーそういう意味では、誰かが休んでもフォローできる仕組みづくりというか、先ほど児玉さんが言われていた「チームで仕事をする」というのがポイントですね。
これからは育児だけではなく介護も問題になってきます。わが社も社員は50代から60代が多いので、介護をされている方も多く、家庭だけではなく、会社のバックアップも必要となってきます。そのためにも全社的にチームでしっかりとシェアしながら仕事を進めていける仕組みづくりをしています。
ー子育てについて声を上げると皆がサポートに動くのですが、介護は意外と声を出せなくて、男性も含めて実はすごく困っている人も多いと感じています。親の介護問題と言うのは誰にでも起こりうることなので、そこのバックアップ体制をきちっとしていくのはとても大事ですね。子育てはある程度期間もわかりますが、介護はどこまでかわからないので疲弊していきます。
課題意識は持っていて、本社もそういったメッセージは発していますが、いろいろな現場の人たちが皆同じように行動が変えられるかというとそれは難しいので、少しずつ変えていくことが必要だと思います。NTTグループではお客様に業務のデジタル化や各種データを多角的に分析することで生産性を高めるDXをお勧めするのと同時に、社内業務のDX化を推進しています。自分がやっている仕事をデジタル化して残しておけば、情報をチームメンバーと簡単に共有することが出来ます。また、在宅勤務や外出先での勤務等、場所に捉われない働き方も選ぶことが出来ます。実際の業務をデジタル化することによる仕事のやり方の変革とマインドの変革。この2つをしっかりやっていけば皆ハッピーになれると思っています。
ー仕事とプライベートの両立はどうされていますか。
20代のときに2回目の転勤で初めて東京の本社に行きました。その時は朝から晩まで働き続けました。そしたらある日、つまらない人間になっているということに気づきました。話題は会社のことしかない…そのことに愕然として、やはり趣味や、人に語れる何かを作らないといけないと思い、とりあえず興味のあることを始めようと思いました。そこからは、本を読んだり、旅行したり、あと歌舞伎を観に行ったりしました。歌舞伎を観にいくと、素晴らしく晴れやかな着物に魅力を感じ、着付けも習い始め、そしたら今度はお茶を習いたくなり…と次々に目移りしながらやっています。浅く広く学ぶ生活を今でも続けています。
ー会社とは違う人間関係が広がっていきますね。
そうですね。本当にありがたいです。今は一応歌舞伎についても語れますし、こういうバランスが私の中では心地良く、安定しています。
ーそういった趣味の視野を広げることによって、その仕事をやり方も変わりましたか。
相互作用はあると思います。
ー家庭も仕事も、ですよね。これをバランスよく。人間一つ煮詰まってしまうと、そこでダメージを受けてしまいます。私は管理職になった人に言っているのですが、すごいストレスを抱えたら、仕事なんて一切思い出せない時間を趣味で持つこと、リフレッシュできる時間を持つことはとても大事なことですよ。いったん離れる思考をもつといいですよ。とアドバイスしています。
私もその発想で歌舞伎を観に行きます。歌舞伎鑑賞のために、着物を着て髪の毛を整えるのにも時間がかかります。歌舞伎鑑賞後も友人とお食事をして、丸一日、仕事のことを思い出すことなく過ごせます。そのようにリフレッシュできる時間があるかどうかで、違ってくると思います。
ーまさに「仕事も家庭も!」ですね。これから管理職をめざす人、めざしたい人にメッセージを。
私は「チャンスの神様には前髪しかない※」「チャンスは準備ができている人にしか訪れない」という2つの言葉を大事にしています。目の前のことを一生懸命やるのが準備だと思いますが、準備していればチャンスは訪れるし、来たチャンスは掴みにいって、その場でしっかり成果を出して欲しいですね。そうすると次に新しいチャンスがやってきます。チャンスは前髪しかありませんから、通り過ぎた後で「ああ、掴めばよかった」と後悔するのはもったいない。見逃さないことがポイントだと思います。
※ 好機はすぐに捉えなければ後から捉えられないの意味。ギリシャ神話の男神カイロスが由来。
ーおっしゃる通り、準備をしているといつかチャンスがきます。そしてチャンスを与えてくれた人の思いが必ず乗っているから、その人の思いに応えてみてほしいと思います。それでもし違ったら軌道修正すればいいし、そういうときのために上司がいる。まさに児玉さんが言われていた「チーム」ですね。素晴らしい言葉をありがとうございました。