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2023/12/04

Vol.5 子育てで悩んでいる人は、外に出るきっかけとして 仕事をするのはいいことだと思います。

2人の子どもの子育てをしながら、正社員として大同生命株式会社に再就職した鈴木真代さん。家庭と仕事をどう両立していったのか、なぜ生命保険会社の営業という職業を選んだのか。産後うつで悩んでいたこともあるという鈴木さんにとって、仕事とは何かをお伺いしました。

鈴木真代さん
大同生命株式会社名古屋支社 第一営業課 法人会経営者大型総合保障制度推進担当
https://www.daido-life.co.jp/

専門学校卒業後、イルカの調教師として就職し、約2年で退職。22歳で結婚、24・26歳で出産後、30歳の時に大同生命株式会社名古屋支社に再就職。営業職8年目。
趣味はレジンとネイル。休みの日は夫婦でデートするのが恒例行事。

小さな頃から憧れていたイルカ調教師に!
でもそこには、過酷な労働環境が待っていました。

―結婚前はイルカの調教師をしていたと聞きました。
小さい頃、イルカショーでイルカに触ることができて…。そのときに「イルカのお世話をするお姉さんになりたい!」と思ったという、すごく単純な動機でイルカの調教師になりました(笑)。両親が会社を経営していたので、将来継ぐことを考えて商業高校に通っていましたが、高校生の頃、名古屋コミュニケーションアート専門学校に動物コースができたことを知り「行かせて欲しい」と両親にお願いして、3期生としてそこに入りました。

―ご両親の反対はなかったのですか?
 特に反対もなく、「いいよ」という感じでしたね。イルカの施設に勉強させてもらいに行く授業があって、そのときに他県の施設の方からスカウトされて、その施設で働くことになりました。ただ、朝5時から夜遅くまで働いていたり、6カ月休みがなかったりと過酷な労働状況でした。若かったし好きな仕事だから続けられましたが、体力的なことだけでなく人間関係に悩んだこともあったので、約2年で施設を辞めて名古屋に帰ってきました。でも、夢は捨てきれなかったので、アルバイトをしながら水族館に勉強に行ったりしていましたが、そのころ実家もいろいろ問題を抱えていたため精神的にもボロボロで…。そんなときに、今の夫と出会って結婚しました。なあなあで結婚したという感じですよね(笑)。24歳で男の子、26歳で女の子を出産して、子どもたちは今、中学校1年生と小学校5年生になりました。

―結婚してからは専業主婦だったのですか?
夫の収入を支えるために、いろいろなアルバイトをしていました。最後は飲料の販売をしていましたが、年齢的にも体力的にもきつく、また、お給料も不安定だったので、安定した収入が見込める会社に入った方がいいのではないかと思うようになりました。

―それで就職活動をはじめたということですね?
当時働いていた職場で、お客様に「就職先を探している」と相談したところ、紹介されたのが「大同生命」でした。条件を聞いたときに「ホワイト企業だ!」とびっくりして、すぐに「働きます」と言いました(笑)。これまで労働環境の悪い職場ばかりだったので、嬉しかったですね。

↑小学5年生の娘さんとは、何でも話せる友達みたいな仲です。

 

半日休暇、有給休暇、生理休暇と福利厚生が充実!
就職したことで子どもたちとの時間も増えました。

―下のお子さんがまだ4歳のときに就職したということですが、最初からフルタイム勤務ですか?
フルタイムですが9時~5時で残業もないし、福利厚生が整っているので不安はありませんでした。条件を聞いたときに「有休を20日もいただけるんですか? 半休がある上に生理休暇もいただけるんですか? えっ? 意味がわかりません」という感じでした(笑)。就職する前のアルバイト先は土・日・祝日も営業していたので、子どもたちが休みの日も仕事をしており、夜は一番遅くて9時や10時まで仕事があったので、就職して逆に時間が使いやすくなりました。以前は子どもたちの保育参観などに行くことがまったくできませんでしたが、入社してからは全部行けており、子どもとの時間も増やすことができました。

-正社員の9時~5時というのがライフバランス的にもよかったということですね。
はい、そうです。とくに半日休暇制度が嬉しかったですね。午前中の授業参観もありましたし、今は子どもが中学生と小学生に分かれているので、行事が倍あるんです。だから、半日休暇を取れるのはありがたいですね。正社員になってお迎えにも早く行けるようになりましたし、子どもたちも以前よりも落ち着いたような気がしています。

-営業職に対して不安はありませんでしたか?
もちろん不安もありましたが、再就職前のアルバイトが飲料販売で、そこは時間給+歩合だったので、一応営業といえば営業。売り上げ的に上の方だったので「営業に向いている」という謎の自信はありました。その時は販売先のコミュニティにうまく溶け込みました。一人と仲良くなると仲間の人たちとも仲良くなれ、おじいちゃんおばあちゃんの憩いの場にもなっていたので、その方たちとお話をするなどしていました。大同生命は、会社の社長さんを相手に提案を行う職業なので、最初はこのキャラで大丈夫かなという不安はありました。今のところ可愛がっていただいていますが…(笑)。

―生命保険会社の営業は大変だというイメージがあります。
最初は勝手が分からず、苦労することが多かったです。ただ、私の性格上「できない」と言うことが悔しく、何とか頑張ろうと思い続けられました。今、8年目になりますが、自分の給料と夫の給料で子どもたちに一般的な生活をさせてあげられるようになってきたので、今の状態をキープしていくことが私の課題です。

―2~3年目が一番大変だったのでは?
その頃が一番辛かったです。入って3年間は一定の給料を保証してくれる給料形態になっているのですが、3年を超えるとランクシステムに変わり、9つあるランクの中でどこにいるかで基本給が決まってきます。私の場合、4年目になった頃ちょうどコロナ禍により、これまでの営業活動ができなくなってしまい、先が見えず不安になりました。でも、会社が救済措置もたくさん示してくれたので、それをすべて活用していました。査定の方法も1本だけではなく2本、3本と橋を渡してくれるので、このどこかに乗ったら何とかなるよと言う安心感があり、心強かったです。

―何かがあったときに、会社がすぐに対応してくれるのも続けられた理由でしょうか?
そうですね。あとは、お客様が個人ではないというのが大きいですね。個人宅にお伺いするとなると9時~5時の平日では対応できない時がたくさんあると思うので、会社相手というのがいいところですね。

↑営業の空き時間に仕事ができるように、常にパソコンを持ち歩いています。

 

三世代に渡ってお付き合いできる会社が
最終的に増えたらいいなと思っています。

―ナゴ女にアドバイスをお願いします。
私自身が産後うつで、子どもと一緒にいる時間がしんどくなったことがありました。働きに出ることで子どもとの時間がなくなると思う人もいると思いますが、自分が正常でないと意味がありません。産後うつや子育てで悩んでいる人は、外に出るきっかけとして仕事をするのはすごくいいことだと思います。

―前向きでたくましい鈴木さんにも、そんな大変な時期があったのですね。
検診の時しか外に出ないようになって、保健師さんが来てくれた時に、ずっと泣いていました。化粧するのも服を着替えるのもめんどうで、「なんで私、この子のおむつを替えているんだろう」と思うこともありました。私の場合は、お金がなくて働かないといけない状況だったので、外に出るきっかけができたけど、働かなくても生きていける人って世の中にはたくさんいると思うんです。そして、いまだに「俺が飯を食わせている」というようなことを言う人もいるじゃないですか。だから、「夫より稼いじゃおう!」って思う女性が増えたら、そんなことを言う男性はいなくなると思っています(笑)。ただやっぱり、外に出るには夫の協力もあった方がよいので「私も働きたい」という一言がいえると、自分も楽になると思います。外に出ることって本当に大事なので、もしそれが言えないという方は、「子どもの習い事の分だけ稼いでくるわ」というところから始めてもいいのかなと思います。外に出るとひとりになれる時間ができるし、自分でお金を稼ぐことができれば自信につながります!

―辛い時代を経て、子どもさんたちも大きくなりました。
今のところは仲良しですが、そのうち「ばばあ」と呼ばれるかも…と思うと怖いですね(笑)。2人とも大きくなったので、帰りに「ご飯を炊いて」と連絡するとごはんは炊けているし、「洗濯機を回しておいて」というと洗濯機が回っているし、「お風呂を入れておいて」というとお風呂が入っているんです。洗濯もたたんでしまうところまでやってくれるようなったので、とても楽になりました。夫も料理が上手で、土日は全部やってくれるので助かっています。おかげで土日は、何にもしません(笑)。

―忙しい毎日だと思いますが、ストレス解消法は?
細かい作業をするのが好きで、ネイルやレジンをやっています。子どもたちが寝た後でないと趣味の時間が持てなかったので、「夜、音をたてずにできることはなんだろう?」「机でできることはないか」ということで、レジンを発見。ジェルネイルも自分でできることを知ってから、ネイルもやるようになりました。ジャケットにつけているブローチはすべて手づくりなんですよ!

―最後に今後の目標を教えてください。
定年退職まで勤められたらいいなと思っています。やっぱり「鈴木さんだから入る」と言ってくれたお客様がいる以上、勤め続けたいですね。保険って1年2年で終わる商品ではなく、お客様が亡くなったり、病気になられたときにはじめて役に立てるものです。社長さんが代替わりされても、今、お付き合いしている社長さんのお孫さんの代になるくらいまでは勤めたいですね。三世代に渡ってお付き合いできる会社が最終的に増えたらいいなと思っています。

↑手づくりのアクセサリーと紙ノート。ノートには目標などを描いているそう。

↑一日のスケジュール

名古屋市スポーツ市民局市民生活部男女平等参画推進課
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