- ステキなセンパイ
2021/09/17
Vol.3 悩みを解決したい〜教えて!センパイ
シティリビング名古屋とタッグを組んで毎月お届けするウェブコラム第3回。
今回は名古屋で働く女性にお話を伺いました。おたのしみに!
軽やかに自分らしいミライを描くための、ナゴ女応援コラム第3回目のテーマは「教えて! センパイ」。みんなが抱えるモヤモヤに対して、名古屋で働く2人の先輩からアドバイスをもらいました。質問するのは、名古屋で生まれ育ち、実家から通える職場で働くMさん。女性管理職として充実した毎日を送る2人の、笑顔の秘訣も探りました!
アイカ工業 業務統括部 次長 大浦三奈さん
短大卒業後、1995年に入社。大阪で10年、東京で10年営業事務を担当。新しく業務統括部が立ち上がるのと同時に名古屋へ異動となり、管理業務を担当して7年目。受発注センター40人・見積もりセンター10人の計50人を統括します。メンバーとは日報をやり取りし、きめ細かいケアをしています。
チャレンジしてダメなら相談。その繰り返しが信頼関係に
Ⅿさん:大阪と東京で働いてきて、今は名古屋でどんな仕事をしているのですか?
大浦さん:大阪と東京では営業事務の仕事でしたが、扱うものが違っていたので、転職したような気分でした。名古屋で新しい部門を設立するから来てくれないかと言われたのが7年前。私が担当してきた業務を全て把握しないとできない仕事だったので、以前の上司が指名してくれたのです。大阪、東京での経験と人脈があるので、現在の調整業務ができています。今は業務スタッフ50人を管理しています。私のいいところを引き出してくれた上司に感謝ですね。
Ⅿさん:私だったら、引越しが伴う異動先で管理職というのは戸惑いそうです。不安はなかったですか?
大浦さん:その時やっていた業務の内容が大きく改革されることになり、新しい部署ができました。会社から異動の打診があったとき、「改革の渦の中にただ巻き込まれるよりも、私が主導できるのであればやってみたい」と伝えました。以来、最重要ポイントはアドバイスをもらいながら、任せてやらせてもらっています。管理職と言っても、実務もやるし、管理業務が増えたことくらいで、それまでとあまり変わりません。
次長という立場ですが、データ入力をするなど、メンバーの残務が多い時は手伝います。実務を理解していないと、みんなの気持ちも分からなくなります。私たちの部署はみんなで一つ。みんなが困っているときは一緒にやろうと心がけています。
部下とは、先輩後輩という関係で接していますね。私の失敗経験を話し、反面教師となるアドバイスすることもあります。たまに「私上司なんですけど…」と思うくらい、何でも相談されることも(笑)。距離が近い感じで接しているので、相談しやすい上司と思ってくれているならうれしいです。
Ⅿさん:上司にきちんと評価してもらうために、したことはあるんでしょうか。私はなかなか認めてもらえません。
大浦さん:上司の立場で言うと、「この人に頼んだらまずやってくれるよね」という人に仕事を頼みます。Mさんは、頼まれたらできない理由を探して、「できません」と言ったことはないですか? そういう人には任せたくないし、これくらいならできるだろうという、少しの量しか頼めません。どんな内容でも、本当にできない人に頼むことはないと思います。
頼まれた仕事は一回チャレンジして、ダメだったら「できませんでした。相談させてください」と、勇気を持って、時間のあるうちに上司に報告、相談するのが大事だと思っています。ダメなところを上司と解決して、できるようにとなるという繰り返しが信頼関係につながります。できなかったときが怖いから、最初から断りたいというときは、「受けるにあたり、ここが不安です」と伝えて、「それでもやってみて」と言われたらやればいい。失敗したら次は失敗しないように努力すればいいと思います。上司の皆さんはその努力する姿をきちんと見てくれていると思います。
Ⅿさん:それは無理!と思うときはありませんか?
大浦さん:とにかくやってみます。私の前の誰かができたのなら、私にもできると思うようにしています。できなかったら上司に相談します。相談に乗ってくれる上司ばかりなんですよ。
Ⅿさん:人間関係もいい環境なんですね。どうしたらうまく行きますか?
大浦さん:みんなと相性がいいわけじゃないですし、相談してもきちんと対応してくれる人ばかりじゃないですよね。上司部下に関わらず、自分に対して冷たい態度の人もいます。どうしてそういう関係性なのかを考えたことがあります。やっぱり人間なので、都合のいい時だけ相談されても、乗りたくないというのはあると思います。どんな関係性の相手かによって態度が変わってしまうのでは。
私はある上司に対して、意外な一面や仕事以外の顔が見えたとき、「仕事だからそういう言い方をするんだな」と、気持ちが変わったことがあります。無理に仲良くする必要はなくて、コミュニケーションの取り方もいろいろあります。業務中に、会話能力を高めるための勉強会を開き、後半15分は気軽に質問をし合うという時間にしています。そんな短い時間でも、意外な面を知ることができるんですよ。自分を知ってもらうことは大事だと思います。
Ⅿさん:今の仕事が向いていないかもと思っていましたが、やる前から思い込んでいた気がします。できることはまだありそうです!
大浦さん:仕事が向いているかどうかなんて、最初から分かっている人はいないと思います。やってみないと、ですよね。向いていても向いていなくても、お給料をもらって仕事をしているので、決められたところまでやるという責任感を持ってやりたいですね。
楽しいか楽しくないかで、仕事の成果は違うと思いますが、できるようになると楽しくなるのは当然あります。まずは「自分がやっていることがちゃんとできるようになってきたか」「できないのであれば、できるようにするためにどうしようか」と考えながら仕事をする。すると、自然といいものができたり、誰かが喜んでくれたり、いいねと思ってもらえるものができるようになり、徐々にうれしくなり、やりがいになっていきますよ。
ジェイアール東海髙島屋 販売促進部 統括グループ 広報マネージャー 犬飼奈津子さん
名古屋駅の百貨店「ジェイアール名古屋タカシマヤ」で、4人の広報チームを取りまとめています。2002年入社当初はランジェリー売場で接客販売や催事を担当。その後婦人服の催事を企画するグループへ異動。入社5年目から広報を担当して15年。リリース配信や取材対応など広報活動の域を超え、社内外に多くのネットワークを持ち、活動の幅を広げます。
悩んでいる人は将来成長する、広い視野でポジティブに!
Ⅿさん:広報の仕事はキラキラして憧れます。犬飼さんは広報希望だったのですか?
犬飼さん:私は与えられた環境を楽しむタイプなので、これまで部署異動を希望したことはありません。入社して初めて配属されたのはランジェリー売場でした。催事のタイムセールでは張り切って大声を出したりして、すごく楽しかったですね。当初は、紙袋や、下着を包む薄紙を補充したり、販売以外のこともたくさん担当しました。その後、何度か異動を経て、入社5年目に広報に異動し、今に至ります。広報の仕事は華やかな部分だけではありません。4人で年間500件ものテレビ取材に対応することもあり、思っていた仕事と違うと言った同僚もいます(笑)。
Ⅿさん:そうなんですね! 紙袋を補充する仕事も楽しめましたか?
犬飼さん:紙袋や薄紙などが必要なときに不足していると、接客がスムーズに進みません。しっかり補充しておくことも重要な仕事です。先輩に「犬飼ちゃんだったらいつも準備されているね」と言われるくらい結果を出そう!と思っていました。あまり使われない用度品や備品は発注量を減らすなどして、経費削減にも取り組みました。今でもそうですが、役割が与えられたら、自分の中でまず短期的・長期的な目標を決めます。与えられた仕事をプラスに捉えて、自分軸で仕事を楽しくできる考え方にしていく。そうすると、与えられた仕事以上の結果が出たりするんですよ。
Ⅿさん:私の仕事は正直つまらないと思っていて、それでもキャパオーバーになったり、ミスをして落ち込みます。他の部署を羨ましく感じてしまいます。
犬飼さん:「あの人に比べて私の仕事は面白くない」「たくさんある仕事の中で私の仕事は大したことがない」。それは他人軸で物事を見て、人と比較するから出てくる発想ですね。
ゴミの分別をしていたとき、これを題材に朝礼をやろうと考え、ゴミはその先どうなるのか気になって見に行きました。すると清掃員の方が全部のゴミ袋を開けて、再度分別し直されていることが分かったんです。きちんと分別されていないことで手間と時間が掛かっていました。そこで、「私達がゴミの分別に気をつけるだけで、清掃員の方の作業が楽になる!」と、朝礼で、面白楽しくイラストを交えて報告しました。仕事は一つひとつ深掘りしていくと楽しくなるし、自分軸で自分の仕事の楽しさを作るのがいいと思っています。
仕事として存在している以上はどんな仕事でも欠けたら回らなくなります。であれば、「こんなつまらない仕事はやりたくない」と思いながら嫌々やるのか、「あなたがやっているからスムーズだと言ってもらいたい」と思ってやるのか。自分の役割の中で価値を見出し、一つひとつやっていくと、取り組む姿勢が前向きに変わっていきます。さらに「こんなことをしたらどうだろう?」とポジティブに仕事に取り組み、結果を積み重ねていくと、次の新しい仕事をもらうチャンスにもなるんですよ。
Ⅿさん:少し元気が出てきました。ありがとうございます! 失敗して落ち込んだり、悩んだりした時はどうしていますか。
犬飼さん:失敗したことは数えきれません(笑)。たくさん失敗してきましたが、しっかり反省した後は、失敗を失敗で終わらせず、「自分にとって財産となる」と、プラスに変えられるように意識しているんです。失敗を恐れずに、新しいことに挑戦することが、結果的には自分の成長につながっていることを実感しています。ただ、20代の時は生真面目で、120%の結果を出さなきゃと気負っていました。その結果、頑張りすぎて体調を崩したこともありました。振り返ると評価や期待に敏感で、できないと言えずに自意識過剰でしたね。そのような自分を反省し、背追い込まずにもっと自分らしくやっていこうと決めて、今に至ります。後悔が残る失敗にするか、財産にするかも自分次第です。失敗は自分が変わるタイミングでもありますし、成功への糧にもなります。
Ⅿさん:犬飼さんみたいに生き生きと楽しむために、真似できることはありますか。
犬飼さん:自分が悩んでいることや、抱えている問題を、外の世界から広い視野で見るように心がけるといいですよ。一人で悩む時間があったら、声に出せばいい。私は人に相談するし、アドバイスももらいます。すると自分の中になかった、全く違う発想や意見がもらえ、気づきがあります。
社内だけじゃなくて、社外の人、違う視点を持つ人とつながれるといいですね。そういう人はいろんなところにいるはずです。今の時代、オープンマインドで行動していると、自ずとつながっていけますしね。客観的にアドバイスをもらう中で、「自分の悩みは大したことないな」と、ポジティブに捉えられるようになったのは、経験を重ねた訓練の結果でもあるんです。私は元々、周りの目を気にして一人で悩む自意識過剰なタイプでしたから。
悩んでいる人は将来成長する人。悩むというのは、目的意識や、前向きに取り組んでいるからこそ! 人生という長い軸で見たときには悩みは必ず生きます。自分を見つめ直して、自己成長するタイミングだと、ポジティブに捉えてほしいですね。
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