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2022/07/22

#1 等身大の働く女性の日常や悩みや思いなどを届けたい

このサイトを運営している部署、名古屋市役所男女平等参画推進室の職員、榎本と申します。
これから3月まで、月1回程度、主に働く女性にスポットを当てたコラム記事を掲載できたらと考えています。

働く女性のコラム記事は次回から、ということで今回は、改めて我が国の女性の就労・労働事情について考えてみたいと思います。

何で女性の活躍推進なの?

突然ですが、ジェンダーギャップ指数(GGI)を知っていますか?
これは、世界経済フォーラムという団体が各国内の男女間の格差を数値化してランク付けしたもので日本は146カ国中116位と世界の中で順位が低く、男女の間に差がある、つまり男女平等がずいぶん遅れているということになります。
また、このジェンダーギャップ指数は「経済」「政治」「教育」「健康」の4つの分野から構成され、我が国は「経済」と「政治」の分野で特に格差があることが分かります。

ところで、組織内部で少数者が発言権を得るためには、組織の3割を占める必要があると言われています(黄金の3割理論)。
また、女性が働きやすい職場環境になるために、意思決定の場への女性の平等参画が必要と言われており、国は、2020年代の可能な限り早期に指導的地位に占める女性の割合が30%程度となるよう目指して取り組みを進める、という目標を掲げています。

一方諸外国と比べると…

青色のグラフは、「就業者」に占める女性の割合です。
女性労働者の割合は、概ね47%でほぼ同水準です。
続いて、赤色のグラフは、「管理的職業従事者」に占める女性の割合です。
管理職の定義は、国によって異なりますが、日本は、管理的立場にある女性の比率は13.2%で、先進諸外国と比べて極端に低い水準です。
諸外国に比べて、意思決定の場への女性の平等参画が遅れているといえます。

次に、M字カーブという言葉は聞いたことがあると思いますが、最近はL字カーブという言葉が出てきています。
上は、我が国のM字カーブの推移で、
下は、我が国の女性の年齢階級別正規雇用比率を表すグラフです。

 

M字のくぼみは徐々に解消されつつありますが、L字を見ると、正規雇用の割合は30代を境に減少しており、出産・育児によりキャリアが断絶し、正規雇用としての復職が難しい状況がうかがえます。

これらのデータから、女性が生き生きと働き続けることの困難さが垣間見えると思います。そのため、現状を変えるべく、国や自治体、企業などにおいて、女性の活躍推進のための取り組みの実施が求められています。

ここからは私個人の所見ですが…。
女性管理職の壁や、出産・育休から復帰の壁や、男女の賃金格差など困難は様々ありますが、それでも10年前に比べると状況は変わってきているように感じます。また、その変化は、男性中心の幹部の中で踏ん張る女性管理職の方々や、多様でボリュームのある仕事を着実にこなす女性社員の方々、家事育児との両輪で走り続ける女性社員の方々など、様々な女性たちの日々の奮闘があるからこそだと思うのです。

 

なぜコラムをやるの?

 

私は今年の4月に今の部署に異動してきて、まだ4カ月ですが、仕事をしている中で、働く女性たちから、「今直面している悩み」や「頑張っていること」、「なりたい自分」などについて生の声を聞く機会がありました。

私自身は、8歳の長女と4歳の長男の子育て中です。フルタイムで働いているので、毎日が時間との戦いだったりします。
「子どもの寝かしつけが夜10時半くらいになってしまう」という声に、「あ、自分だけじゃないんだ」とホッとしたり、
「お迎えで残業ができないから仕事の仕方に工夫が必要で…」という声に、「自分も~!」「どんな方法があるか知りたい!」という気持ちになりました。

また、女性管理職の方から、
「昇任のタイミングで、今までと全く畑違いの部署に異動になって、前任が海外転勤、上司も同じタイミングで変わっていて、引継ぎが上手くいかなくて、分からないことだらけで最初は本当に苦労した。でも分からないことはためらわずに部下に聞いて、コミュニケーションを大切にしたら、雰囲気のいい部署になった。」とか
「業務量が多くて残業がとても多くて疲弊しがちなので、業務の棚卸しをして後輩が働きやすい環境にしたいと思っている」
といったエピソードを聞いて、「業種が違っても悩みは同じなのかも…」と感じ、それでも前向きに取り組む姿に勇気をもらいました。

上記のようなことがあったため、様々な状況下で働く女性の日常や悩みや思いなどを掲載することで、共感によるモチベーションアップや、新たな気づきにつながれば、と思い、この企画を考えました。
キャリアアップしたいけれど家庭との両立が不安な女性、今後の働き方について迷っていたりヒントが欲しい女性などにとって一助になれば幸いです。

これからどうぞよろしくお願いいたします。

名古屋市スポーツ市民局市民生活部男女平等参画推進室
〒460-8508 名古屋市中区三の丸三丁目1番1号TEL 052-972-2234FAX 052-972-4206

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